唐鵙の蔵

統合失調症になったけれど前向きに人生を歩む人のブログ。日々徒然。

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各思念体の彼らについて

Aは、”僕”が召喚した存在です。
妄想幻覚の症状が強かった時、脳から下る命令が「これを読んで召喚しろ」と告げ、その通りに呪文を唱えて、そして現れた存在です。僕である昴があの世に帰る為の呪文をあれこれ試してくれた人でもあります。

私は別のパラレルワールドの中で何度も何度も死に、そして宇宙が滅んでまた構成されの繰り返しの中、バッドエンドをこのAがなんとか回避させてきて漸く生きている次元軸にあるのだと、そう説明してきました。彼は、真理を追究して、その中でうっかり真理をといてしまい、家族の理解を得られずに別れ、後悔した記憶を持っているのだという事でした。

同じ境遇になった”私”を見て、自分が後悔していた家族へのカミングアウトを促してきました。私はAの後押しがあって、今の自分は突き詰めた知識をもってしまい、彼らを呼んでしまった事を母にカミングアウトしました。母は混乱しましたが、結局受け入れるしかありませんでしたから、受け入れました。
Aが言った事には、これでバッドエンドを回避できる。と、そうでした。彼は、最初こそお道化ていましたが、私を護ると約束した時には真面目そのものでした。自分の様な者を召喚した者同士の戦いが始まるが、家族は自分達が守るからと、そう言ってくれました。まぁ、どれも幻覚・妄想の世界で起きた事なのですがね。

Aは、一度消えかかりました。
あの時は、試練の時だったと思います。本当に、消えたかと思いました。でも、予め施していた術のおかげで彼は消えずに済んで、良い顛末を迎えました。Yと兄さんもいたので、戦いは圧勝でした。

他には、彼は入院中にも続いていた私の妄想に付き合ってくれました。それが、物の怪が増えていくという、以前の記事で書いた事です。鼠や蟲たちが敵、世界中に蔓延るだろうという話しでした。
色々と素人な私から被害をそらすために、自分が主神だと味方の猫霊などに嘘の情報を流すように指示しました。
その設定は結局、治療が進んだ事で使用されなくなりましたが、しばらくは意識の片隅に置かれていました。

彼は、幾つもの呪文を使って、私達の会話や書き物が敵に渡らないようにしました。伝播妄想があった時でしたね。私は彼らと一緒に病室に術式を張り巡らせました。余計な存在が入って来ない様に、何重にも術をかけました。

そんな事でしたから、入院中は彼と兄さんの指示に従って暮らしを送っていました。歩き方、ドアの開け方、どれをとっても、彼らの指示の通りにしました。術の唱え方や、張り方なども教わりました。入院の後半には、私も彼らのやり方に慣れたものでした。
今では、忘れてしまいましたが、その呪文のおかげで、私は病院という他人の溢れた環境で、プライバシーを守って自然体で居られたのだと思います。

そんな存在がAです。
Aは、マモノでしたが、色々な事を私に打ち明けていきました。殺してくれと願うくらいに酷い境遇にあった事があるのです、Aは。
それを、Aは私に吐き出しました。私は、妄想と幻覚の中で、マモノの地位向上を訴えていましたから、だから、Aはそんな言葉の数々を私に打ち明けてくれたのです。
その辺りからAは調子のいい、お道化た性格から優しい性格に変わりました。本当は、始めから優しい人だったのです。それを指摘した私に、どうやら何か気に入ったのか、Aは私の傍に居るように成りましたとさ。

当時の妄想言語を語っていたのも、彼です。
喋る時には私は意識の脇に逸れて、誰かを隣に座らせます。
その時にいたのは殆どAでした。でも、今はAが隣に居なくても、私は妄想言語を喋ります。彼らは好き勝手に隣に座りますけれど、今はそれが誰なのか判別着かなくなってしまいました。彼らは今、私の脳内の、心の何処にいるのでしょうか?

私が自分の正体に気が付いた今、彼らの存在もまた思念から生まれた者だとは思うのですが、どうして脳が勝手に設定のついた存在を生み出したのか。それは今だに解かりません。まぁ、IFは元々都合のよい存在ではありませんから、それで良いのかもしれませんけれど。私は彼らの存在を信じますが、それは妄想というより空想に近いものになってきたのではないかと思います。彼らが現実にはいない事を知っているからです。彼らがいるのは、私の心の中だけです。

彼らとの日々の記憶は、この脳内で培われたものです。
妄想だったとして、別に構わないのではないでしょうか。
いえ、本当は現実に存在していて欲しいと、そう思っています。
本当に、目には映らない不思議な出来事がこの世に溢れていて、彼らはそのひとつなのだと。そう思いたい自分がまだいます。

では、Aの思い出でした。

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