唐鵙の蔵

統合失調症になったけれど前向きに人生を歩む人のブログ。日々徒然。

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ところで、精神病院での入退院を、私はある種の黄泉がえりだと思っています。
一度、社会的な死を以て閉鎖病棟へ行き、これまでの自分と新たな自分を見つめ直すのです。その一環として、数々の人格が私に臨みました。彼らは今思えば、どの人も私の記憶にあった既存のモノの姿や形、性格、口調を持った存在でした。幾つもの仮面が剥がれていく様でした。最後に見つけた人格は、虚無を抱えた人格と、幼いままで時が止まった自分の姿をした人格でした。

その、自分の数々と出会い、語り、習合していく事で、私の状態は落ち着いていきました。彼らは今でも私を護るべく共にいてくれます。

それで、80日の時間を終えて、漸くこの社会の中に戻って来たなと感じたのです。今まで死んでいたに等しい時間を消費してきました。それが、病院を出てからは、漸く自分が進むべき道を選ぶ事ができるようになりました。就労移行支援事業所に通おうと思ったのも自分から。こうして私は生きながらにして、甦り、つまり更生する道に至る様になったのです。

私は、今まで生きているのに死んでいるような心地でいました。
それがどうして、このように社会の墓場とも言える精神病院を黄泉に見立てて放り込まれ、こうして甦りを果たしたという訳です。

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