唐鵙の蔵

統合失調症になったけれど前向きに人生を歩む人のブログ。日々徒然。

統合失調症から人生再スタートした話11

病院が黄泉の国という妄想はしばらく続いていました。これも例のHPの影響です。世界の終わりの主要人物が自分だと妄想していたので、その自分が死んで一度生き返る事で新しい神の民になるのだと思っていました。そして人民を導く仕事が始まるのだとも妄想していました。

そんな妄想が現れたり、一時的に正気に戻ったり。そんな中でも退院できたのは、ひとえに副人格達の導きがあったからです。この日に何をしたらいいだとか、先生にどんな話をしたらいいかだとか、親に電話で申し伝えるタイミングだとか、全て彼らのお膳立てがあったのです。彼らは私に、全て自分達にまかせておけば上手くいくと言いました。私はそれに従って予定を決め、結果スムーズに退院の日を迎えました。それが実現したのは今になって思うと不思議なものです。

そして退院はしたのですが、副人格達は相変わらず傍に居ました。父親と母親の喧嘩が始まると、私が強いストレスを感じる事を見てきたという彼らは、いよいよ我慢ならんといった感じで、筆談を使って両親にいい加減娘に無理を敷くのはやめろと抗議してくれました。私にもどんなに嫌な気持ちになるか、今まで苦しかったか事や死にたくなる事など両親に言えと言われました。

なのでとうとう、私は今まで溜め込んできた両親、特に父親への気持ちを、彼らの力を借りて全て吐き出す事になりました。もう自分は限界だったのに、それでも無理を通してきた事など、やっと言う事が出来ました。彼らも両親には大分辛辣な事を言っていました。でも、それも私がずっと両親に対して言いたかった事でした。

両親は戸惑ってはいましたが、分かったと言ってくれました。その日から、私の気持ちはかなり軽くなりました。これまで認めてもらいたかった事を認めて貰えた事、こんな自分を肯定して貰えた事などが良かったのでしょう。悩みの殆どがこれまでの両親の在り方に対しての事だったので、一気に楽になりました。

その御蔭もあってか、薬が効いてきたのか分かりませんが、解離の症状に改善がみられるようになりました。それまで、今ここに存在している、生きているという実感が伴わず水の中にいるかのような感覚に支配されていたのですがそれも改善しました。

睡眠中に起こっていた離人症の発作もなくなりました。夢を覚えていられなくなった事はちょっとつまらないですけど、これが普通の人の感覚なのかと感心しました。

暫らくは副人格達の存在も妄想の名残も残っていました。けれどそれも徐々に薬の効果が出てきたのか、自分と向き合って色々気持ちの整理を続けていたのが良かったのか、皆自我の中に統合されていきました。現在は症状らしい症状もなく、発症以前の自分よりもずっと健やかに日々を送る事ができるようになりました。

彼らと過ごした日々は私にとってとても色鮮やかで、とても楽しく心温まるものでした。外に出られないというストレスはありましたが、それ以外は変化に富んだ不思議で興味深い素敵な日々でした。今も当時の記録を読み返しては、彼らとの思い出に浸ったりしています。

彼らは消えたのではなく、あくまでも私の心の在るべき場所に戻っただけだという認識です。なのでいつでも一緒なのだと思えば、寂しいけど寂しくはありません。今後の人生もこの身体と心を彼らと共有しながら歩んでいくのだという意識です。実際、時々は彼らと通じる時がありますから、その時は存分にお喋りに興じています。

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