唐鵙の蔵

統合失調症になったけれど前向きに人生を歩む人のブログ。日々徒然。

働きたいけど自信がない人へ 就労移行支援事業所のすすめ

 

この度は今の会社に勤めてから半年が経ちました。
これもひとえに支えてくれた多くの人々と、イマジナリーフレンド達、そして自分の頑張りのおかげだと思っています。自分で行動した事の成果が如実に表れたなとひしひし感じます。

私が入院して今の会社に就職するまで、最短で行動しましたがおよそ2年ほどの月日を要しました。その内訳は入院期間が80日、退院から手帳所得までが一年と少し、そして就労移行支援事業所に通った期間が10カ月ほどです。

手帳を貰ってすぐに働きたいと考えていた私でしたが、数年のブランクもあり、やってみたいと思っていた事務仕事はまるで未経験だったので敷居が高かったです。まごまごしているうちに一月ほどが経ってしまいました。でも、インターネットで調べものをしていると、就労移行支援事業所なるものに辿り着きました。

 

 

 


就労移行支援事業所とは


障碍のある人の就労をサポートする福祉サービスを提供する施設の事です。
就労の為の訓練、生活等の相談の受付、就職時の色々なサポートなどが受けられます。私の通っていた事業所では企業見学というものがあり、希望する人はそれを切欠に応募をしたりします。かく言う私も企業見学を通じて今働いている会社に応募し就職が決まりました。

 


事業所に通うとどんな良い事があるの?

 

安定通所、訓練をしたという実績ができる

安定して通勤できる事、就労の為の訓練を積んだ事を企業側にアピールする事が出来ます。これは事業所で習った事ですが、企業側が求めている事は安定して通勤できる事と、体調管理がしっかりできている事らしいです。企業としてはちゃんと働いてほしい訳ですから当然といえば当然ですね。事業所はそれを証明してくれる良い手段に成り得ます。私の通っていた事業所は、就活の時にどんな訓練をしたかや安定して通所できる事などを企業向けに書面にしてくれました。これがあったから、企業側も安心して私の事を雇用してくれたのではないかと思います。私が就職した時は倍率は中々高かったらしいのですが、雇用が決定した人はどの人も就労移行支援事業所に通所していた人でした。履歴書には大した事は書いていなかったはずなのですが、それでも審査に通過したのは私が事業所に安定して通っていて、訓練に積極的に参加した事を事業所が証明してくれたからだと思っています。もしも事業所に通っていなかったら、就職はもっと困難なものだったと思います。

 

企業見学の話しが舞い込んでくる

私の通っていた事業所では企業見学がありましたが、企業見学からの求人も就労移行支援事業所への伝手として話が舞い込んでくる印象を受けました。私は地域の特例子会社に就職しましたが、その時企業のHPには特に求人のお知らせなどは出ていませんでした。なお、企業見学ですが、希望する職種に合わせたものを事業所が紹介してくれます。仕事の斡旋はしてくれませんが、見学やそこからの就職活動のサポートは積極的に請け負ってくれます。
そして心強かったのが、企業との面接に一緒に就いて行ってくれる所です。自分が面接で言い残した事を伝えてくれますし、企業側が支援員に質問して、支援員が自分の客観的な人物像などを答えてくれるなどもあります。さり気なくこの人を雇うと良い事ありますよ、とアピールしてくれたのでとても有難かったです。知った人が傍に居るので、緊張せずに面接に臨む事が出来ました。

 

就労の為の訓練が受けられる

それとやはり事業所に通うメリットのメインとしては、就労の為の訓練を受けられる事でしょう。私の通っていた事業所では、事務仕事を想定したピッキング作業や電卓計算、データ入力作業、文書作成作業などがありました。そしてWordとExcel、PowerPointも学ぶ事が出来ました。やはりWordやExcel、PowerPointの基本操作ができるくらいは普通に求められてくるので、学ぶ事が出来て良かったです。就職してからも使う機会は頻繁にありますから、学んでおいて損は無いでしょう。分からないことは支援員が丁寧に教えてくれますから、勉強もはかどりました。

 

独りで頑張らなくていい

あとは安定して通所するための生活を一緒に考えてくれたり、長く無理なく働く為にどうしていけばいいかという目標を一緒に考えてくれます。はじめは週2から通所を始めて徐々に通所日数を増やしていくなどの調整が可能です。些細な心配事も嫌な顔せず聞いてくれたので、とても助かりました。そして、就職が決まった後も長く無理なく働いていくためにサポートしてくる定着支援があります。企業に言いにくい事は二者面談で聞いてくれ、それとなく企業側に伝えてくれますし、就職後の色々な事についても一緒に考えてくれます。私も就職が決まってから今現在、定着支援を利用しています。

 


就労移行支援事業所に通う時のデメリット・注意点

就職までにある程度の時間が掛かる

就労移行支援事業所の契約期間の期限は最長で2年。私の通っていた事業所では大体早くて半年、多くの人は一年程の期間を使って就職していきました。私もそれなりにスムーズに訓練生活を送りましたが、それでも就職までに10カ月の期間が掛かりました。時間的に余裕がなくて急いでいる人にはあまり向いていないかもしれません。でも、働いた事が無い人やブランクがある人は、急がば回れです。通った方が確実に就職までスムーズになると思います。

 

結局は自分の頑張り次第

いくら支援してくれるといっても行動するのは結局自分自身。通わないと実績には繋がりませんし、訓練も日々の積み重ねです。体調が安定しなくて不安な方や、いきなりの通所生活に耐えられないかもいれないという方はデイケアなどの利用から始めてみるのも視野に入れた方が良いでしょう。医師との相談をしながら決めると良いと思います。私の場合は担当医師とケアマネージャーのOKが出てから就労移行支援事業所に通う事が決定しました。

 


就労移行支援事業所での一日の例

私が通っていた事業所での一日のプログラムの一例です。
 10:00 ー 通所 朝礼
 10:15 ~ 11:00 ー 企業実践
 11:10 ~ 12:00 ー ビジネスマナーなどの講義
      昼休み
 13:00 ~ 14:00 ー PC・軽作業などの個人訓練
 14:10 ~ 15:00 ー PC・軽作業などの個人訓練
      退所

※企業実践…私の通っていた事業所のプログラム。実際の企業での就労を想定した内容の訓練を行います。総務や企画、営業などいくつかの課に分かれて仕事を模した訓練をします。
※講義…ビジネスマナーや就活プログラムなど、就職の為の知識の提供を行います。

 


その他・通所に掛かるお金、通所までの流れなど

規約はありますが、とりあえず前年度の収入がない利用者は通所にお金は掛かりません。かかるお金は交通費と、私の通っていた事業所ではお弁当の申し込みをした人はお弁当代(300円/日)でした。
通所の資格は障碍者である事。手帳の有無などについては各事業所に問い合わせしてください。通所までの流れは以下の通りです。

 

電話やネットなどで問合せ
→見学の日程を決める
→見学
→体験入所する人は日程調整
→体験入所
→入所を決定
→必要書類を提出
→通所開始

 


さいごに

働きたいけれど自信がない人や、働いた事が無い人、ブランクがある人などは就労移行支援事業所を積極的に活用してみるのがおすすめです。やはり自分は安定して通えますよという事を証明し、訓練を受けた実績を詰めるのは強いです。そして何より、就職して終わりではなく、長く無理なく働く為のサポートが受けられるのは有難いです。私達が目指すのは就労だけではなく、その後の人生を自分らしく働きながら送っていく事ですから、その為の資源を利用しない手はないでしょう。私が就職できたのも就労移行支援事業所に通う事が出来たおかげだと思っています。自分の頑張りあっての事ではありますが、支援して下さった事業所ならびに支援員のサポートがなくては今頃まだ働きもせずに何となく日々を過ごしていた事でしょう。今の充実した生活を送れる事、深く感謝申し上げます。

 

それでは、この記事が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

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