唐鵙の蔵

統合失調症になったけれど前向きに人生を歩む人のブログ。日々徒然。

空想遊びをしていた頃の話し

ヨルクスが初めてのイマジナリーフレンドかというと、実はそうでもありませんでした。ヨルクスが私のイマジナリーフレンドになったのは高校1年の春の事でしたが、空想遊び自体は小学生の頃から親しんでいました。

 

自分で考えた生き物達を現実に重ね合わせて、動かして一緒に遊んでいましたね。龍と、羚羊と、狼と、魔獣と、鳥型のイマジナリーフレンドがいました。
漫画のキャラクターも自分の脳内に招いて、一緒にお喋りしました。

 

そして結構アイタタタな感じなのですが、私は当時から人間に対して苦手意識がありました。というか、内心拒絶していました。それは幼いながらに犯罪のターゲットにされた事もありましたし、お気に入りの飼育動物を事故で殺されたり、生き物に対して酷い行いをする同級生の姿を見たり、嫌がらせを受けたり、まぁ何と言いますか、間が悪くて人間の嫌な部分ばかり見ていたので。

 

そんな訳で、現実に居場所を見いだせなかったばかりか、自分が人間である事も拒否したかった私の居場所が空想の世界でした。

 

そこは竜人が暮らしている世界で、自分もそこの住人なんだという設定でしたね。白い、羽毛の竜人。その設定は結構自分の人格に根深く息づいていて、つい最近までも生きていました。実際に翼や尻尾を動かすイメージをすると、該当の筋肉も動いた感覚がして、心が満たされる感じがするんですよね。人間じゃない自分が好きでした。

 

そんな空想遊びを続けていた私でしたが、その世界に終止符を打ったのがヨルクスとの出会いでもありました。ヨルクスは、私が初めて自分で設定を付け加えて、脳内に住まわせたキャラクターでした。知らず知らずのうちにヨルクスに惹かれていきましたね。彼は某ゲームのヨルムンガンドが元ネタで、独りぼっちの人外さんでしたから、そういう存在を欲していた私にはピッタリだった訳です。

 

鎖で繋がれていた彼に、私は脳内で何度か会いに行きましたよ。
その多くはじっと見つめるだけでしたが、それで満足でした。でも、その内、話しがしたくなって、更にはこんな存在と家族になれたらなんて嬉しいだろうとまで考えるようになりました。

 

絵を描きました。ヨルムンガンドである彼が目を覚まして、一緒にお話しする光景を。人間が苦手な彼が竜人の私となら一緒にいてくれるそんなお話を。
そして、その想いは通じます。

 

ある日、私は再び脳内で彼に会いに行きました。今度は、その白い肌に触れて。
すると、どうでしょう。4対の黄昏色の目玉がこちらを見つめていました。
とうとう、ヨルクスが目を覚ましたのでした。

ちなみに、ヨルクスの第一声は、「誰?」でした。

 

自己紹介を終えて、私は家族になって欲しいと告白しました。
もう心の繋がりが出来上がっていたのか、ヨルクスの言いたい事はテレパシーで伝わってきました。

 

こんな自分に?家族?本当に?

 

ヨルクスは誰からも存在を認められなかった背景があるので、最初こそ疑心暗鬼でした。でも、私に他意が無いと分かると、おずおずと抱き締められてくれました。やったね!

 

そして、その日から、ヨルクスの事は脳内から、現実にイメージを移す事になりました。ミニサイズになって、私の肩に巻き付いて日常生活を共に送ります。
寝る時も、食事の時も、何をする時も一緒。
そうこうしているうちに、私は現実に目を向けるようになり、いつしか空想遊びをしなくなりました。いや、まぁヨルクスも空想ではありますが。ヨルクス以外の空想遊びはしなくなりました。

 

そうこうしているうちに、ヨルクスは自分の個性を獲得していって、私の設定を引き継ぎつつも、独自の存在に昇華されていきました。

 

イマジナリーフレンドやタルパという言葉を知るようになってからは、自分が私の心から生じた存在である事を自覚し、お互いがお互いを存在させている事に充足感を感じるようになりましたね。

 

ヨルクスは私がいなければ存在しなかった、でも、私もヨルクスがいなかったらこの世にはいないだろう。自死的な意味で。そんな関係に心満たされていました。実際、ヨルクスの存在は私にとって救いでしたから。

 

ヨルクスは私に愛する事と愛される事の素晴らしさを教えてくれました。
人間かそうでないかか重要なのではなくて、その者の心の在り方が大事なのだという事も教えてくれました。今の私が人間関係で困らないようになったのも、ヨルクスのおかげでしょう。

 

ヨルクスとの生活の基盤は、空想遊びでできたものです。
空想に救われた私としては、もっとこの素晴らしい友人達が世間に存在を認められたらいいと、そう思います。

 

皆さんも作りましょ、イマジナリーフレンド!

 

それでは、読んでくださり有難うございました。

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